第10回「真夏の第九」終演致しました!

2013年からスタートした東日本大震災復興支援チャリティーコンサート「真夏の第九」のファイナルコンサート、終演いたしました。

 

 

2020年の開催中止を含めて11年間、スタッフ、合唱、オーケストラ、並びにソリスト、ご指導いただいた先生方、ご来場いただいた皆様、支援先の槌音プロジェクト、また途中から運営事務局長として全体を引っ張ってくださった小谷先生、合唱を統率された野口さん、オーケストラインペクを務められた及川さん、ステージマネージャーの本野さんに心より感謝申し上げます。

 

 

「第九を歌ってみたい」学生の一言から始まった企画でしたが、当時はここまで大きなイベントになるとは思いも寄りませんでした。

今でこそ「真夏の…」と冠したコンサートは多くなりましたが、当時は殆ど無かったように思います。第2回のみマーラー交響曲第5番でしたが、全9回、しかも最後はマーラー版での第九、ひとまずやり切った感もあります。(12月に奄美で通常の第九も指揮しますが)

 

 

タンホイザーは特に序奏部のオーケストラが素晴らしかった。時間の兼ね合いで、序曲終結部に入らずに続けて大行進曲へ。トランペットバンダも高らかに。合唱は短期間のリハーサルだったにも関わらず、気品よく歌いあげてくれました。

 

 

第九はホールの都合上、マーラー版が要求する弦人数には出来なかったものの、マーラーが指揮者目線で書き加えたもの以外はベートーヴェンであることを基本に仕上げてきました。

マーラー指揮での第九は全体としてかなり速いテンポだったらしく、その反動か第三楽章が気の遠くなりそうな遅さだったとか。私は個人的に第三楽章で寝てしまうようなテンポ設定が好きではないのですが、今回の嫋やかな第三楽章は指揮経験の中で手答えを感じた演奏の一つだったように思えます。

第四楽章での演出は第3回からのもので、第7回は確か合唱のみ着席したまま、一昨年(2021)、昨年(2022)は世情の関係でやらずにおりました。GPで、増原さんが客席から歌われた時には、あぁ、ファイナルで全復活を果たせるのだと、指揮台の上で感無量に。

 

 

全体としては、小さな事故はあれど、客席を含めてホール全体が皆様の大きな音楽のうねりと熱気に引き込まれていったように感じました。

 

アンコールでは、支援先の大槌町から中学生お二人がヴァイオリンで演奏に参加。第九のアンコール部分と「ふるさと」を皆と弾ききってくれました!

 

「ふるさと」が終わった瞬間に涙腺崩壊してしまってゴメンなさい。第九の後専用の編曲ですが、二番の歌詞の伴奏から本当に危なかったです。

 

これで一旦「東日本大震災復興支援チャリティーコンサート」としては終了いたしますが、災害は場所や時期を選ばす発生します。また何かできることがあればと考えています。

 

オーケストラは、前回今回出演されたメンバーが中心となって既に活動を始め、この5月に第1回公演を終えて、10月にはソリストに東京交響楽団コンサートマスター小林壱成さんを迎えての第2回演奏会が予定されています。こちらもどうぞ宜しくお願いいたします。

阪本 正彦 オフィシャルサイト

指揮者 阪本正彦のオフィシャルサイトです。 指揮活動情報その他をお知らせいたします。 演奏会指揮だけでなく、下振りとしての合奏指導、分奏指導等にも日本全国どこへでも伺います。 ご用命はお気軽にメッセージ(hornist@mac.com)にて。

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