FAP名曲コンサート終演&近況報告

すっかり記事を載せるのがご無沙汰となってしまいましたが、先日FAP(ザ・ファインアーツ・フィルハーモニック)第15回名曲コンサートを無事終えることが出来ました。

 

今回は、シューマンの「序曲、スケルツォとフィナーレ」、モーツァルト「イドメネオのバレエ音楽」よりシャコンヌとパ・スール、メンデルスゾーンの交響曲第1番と馴染みの薄い作品ばかりでしたが、逆に先入観が少ない分、私も奏者も楽譜を丁寧に読み取ることから始められて良かったと思っています。

 

モーツァルトについては、オペラ付随の本編完成後の後付けバレエ音楽ではありますが、踊り手の登場に合わせて書かれており、またそれが小さなオペラを想起させるような作品でしたので、如何にオペラ的に演奏できるかをチャレンジしました。

 

シューマン、メンデルスゾーンは共に、練習では敢えて速いテンポではなく、書かれているハーモニーや旋律の変化を共有、再現できるよう丁寧にみていくことを心がけました。

 

最終段階では、三曲とも殆ど指揮無しの状態でお互いの演奏を聴き合い、音楽を作りながら通せるところまで。本番では小さな事故はありましたが、本当に小さなもので、表情豊かな素敵な演奏会となりました。FAPの皆様に感謝、そして分奏等ご指導くださった先生方に感謝、当日も含めスタッフの方々に心より感謝申し上げます。ありがとうございました!


さて、10月の創価大学新世紀管弦楽団OBによる第九演奏会のあとから近況報告として振り返っていきたいと思います。

10月22日に行われた新世紀管弦楽団卒業生による第九演奏会ですが、昼間は東響川崎定期演奏会で、最初の曲だけ6本編成でしたので、曲が終わり次第八王子のホールへと向かいました。GPを16時過ぎに設定していただき、少々バタバタしながら18時半開演を迎えることとなりました。会場の響きや、奥行きの広さから多少木管がずれそうになることもあったものの、本番は熱気のこもった演奏会となりました。特に一番心配していたエグモント序曲、まるで奇跡!と思わず口にしてしまったくらい、先輩に当たる方が演奏してくださったので、興奮してしまいました(^^;;

 

第九の第一楽章は会場の響きに合わせて、それまでの練習よりも少しテンポを落として演奏者の不安感を削ぐべく始め、徐々に熱量が上がっていくように。第二楽章も全く飽きること無く聴けたのではないかと。第三楽章は本番が一番流れが良かったですし、終楽章はコーラス、ソリスト、そして聴衆の皆様も一体となった空気感が会場に溢れていました。演奏メンバーの中には昔から存じ上げている方も多かっただけに、この演奏会でご一緒できたことは大変懐かしく、嬉しかったです。指揮のお誘いがあったことに感謝いたします。


10月は東響でノット監督との濃密な三週間があっただけに、相当音楽的刺激が体の中に染み渡ったようでした。

月末は11月23日に室内楽を予定していたので、その合わせのために鹿児島に行ったり、12月には奄美オーケストラとの公演もあるので、奄美へリハーサルしに行ったり、と。


11月に入ってからは、東響前監督のスダーンによるシューマンのライン! 前回スダーンでラインをやった定期は確か降り番でしたので、もの凄く楽しみにしていました。リハーサルは相変わらず厳しいものでしたが、その代わり本番での開放感は言い様がなく、また本当に演奏をメンバー自身が楽しむ、それをお客様と共有出来る素晴らしい時間。終演後も同僚とそれを確認し合い、音楽をする喜びを再認識した感じでした。

 

9月から後期開始となった東京音大での指揮研修では、まずはラフマニノフ交響曲第二番を取り上げ、長大となっていくロマン派以降の作品に対しての向き合い方を探り、指揮として伝えることを学んでいこうと。今は手の運動性と頭の活性化のために(勿論それだけではなく、その中でセンテンスをきちんと作れるか、どう処理していくと良いのかを確認するためもあります)ストラヴィンスキーのダンバートン・オークスを見ていただいています。


11月中旬はノット監督による「サロメ」。これはまた歌手陣が素晴らしくて、リハーサル二日目から圧倒されました。文字制限もあって細かく載せられないのですが、本当に狂気を音楽で表現するとこうなるのだなと実感した一週間でしたね。


先週は23日に奄美での室内楽公演があり、21日から奄美入り、24日に帰宅し、26日にFAPの演奏会を指揮して今日に至る…みたいな。

週末にはまたリハーサルのため奄美に飛びます。


演奏会指揮は勿論、下振りとしての合奏指導、分奏指導等にも喜んで日本全国何処へでも伺います。

必要でしたら、PCR検査、抗原検査等も済ませて伺います。

どうぞ宜しくお願い申し上げます。

阪本正彦


阪本 正彦 オフィシャルサイト

指揮者 阪本正彦のオフィシャルサイトです。 指揮活動情報その他をお知らせいたします。 演奏会指揮だけでなく、下振りとしての合奏指導、分奏指導等にも日本全国どこへでも伺います。 ご用命はお気軽にメッセージ(hornist@mac.com)にて。

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